【マルヨシ通信No.85】
日本はGDP(国内総生産)で世界第3位を堅持していますが、国連の発表するアンケート調査にもとづいた2021年の世界幸福度ランキングでは156ヶ国中56位と先進国の中でも下位に位置する残念な結果になっています。
私たち日本人はそれほど不幸だという感覚はありませんが、どうすればもっと幸せになれるか考えてみました。「幸せのメカニズム」と言う幸福論を研究している慶応大学の前野隆司教授をご紹介致します。先生は今年の4月には日経新聞に5回連載の「幸せはどこにある」というコラムを書かれております。
【前野隆司氏】
東京工業大学、同大学院卒。キャノン勤務、UCLA、ハーバード大客員教授、慶應義塾大学理工学部教授を経て現在は同大学院システムデザイン研究科教授。工学博士 60歳 山口県生
ここからは前野先生の持論を説明させて頂きます。先ず、幸せには、長続きしない幸せと長続きする幸せがあります。長続きしない幸せは「地位財」による幸せです。 地位財とは金、モノ、地位など、数値で他人と比べられる財です。
前野先生はノーベル経済学賞を受賞した米国のダニエル・カーネマン教授の理論を引用しています。カーネマン理論は感情的幸福は年収7万5千ドルまでは収入に比例して増大するのに対し、7万5千ドルを超えると比例しなくなるという内容です。
20年以上前の研究結果ですから7万5千ドルは10万ドルくらいに増えているでしょうが、一定以上の収入を超えると経済的に豊かになっても失うモノもあって、必ずしも幸福をもたらさないという理論です。要は7万5千ドルに達する前は年収の額が幸福度に比例するが、それを超えると個人の自由時間が失われたり、仕事のストレスが大きくなって年収額と幸福度は比例しなくなるという理論です。
即ち、長続きする幸せは金銭的なモノではなく生活・家庭環境、健康などのほかに、「心の要因による幸せ」が多く含まれているという事です。
前野先生は幸せになる為には次の4つの因子が必要だと説いています。企業の組織作りも次の4つの因子を意識しながら改革を進めて行けば社員が幸せになれ、好業績を上げる事が出来る企業にすることが出来るとの事です。
夢や目標ややりがいをもち、それらを実現しようと成長していく事が幸せをもたらす
人を喜ばせること、愛情に満ちた関係の構築、親切な行為等が幸せを呼ぶ。利他の精神
自己肯定感が高く、いつも楽しく笑顔でいられることが幸せをもたらす。挑戦できる事で大きな幸せを感じる
他人と比較せずに自分らしくやっていける人は、そうでない人よりも幸せだ。自由に大きな幸せを感じる
農業従事者は収入はそれほど見込めなくても食べ物に困らない安心感、土いじりが癒しになる、地域との適度なつながり、そして何よりも自分が人の役に立っているという実感が強く幸福感は高いのではと前野先生は言います。
ページ作成日 2022-08-29
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