【マルヨシ通信No.103】
米国野球大リーグのスーパースター大谷翔平選手は昨年12月9日、ドジャース球団と10年総額7億ドル(約997億円)の大型契 約を結びました。ドジャースの補強戦略に影響しない様に契約金額の97%は契約終了後の2034年以降に支払われる条件になりました。契約期間中(24年~33年)の年棒は2百万ドルと大リーグ一軍の選手の平均年棒の半分以下の金額になりました。残額6億8千万ドルについては後払いですが利息は取らない契約になっているとの事です。この様な契約ができる理由は大谷選手の場合は野球以外のスポンサー収入が年間5千万ドル近くあるからだとメディアは報じています。
いきなりですが、読者の皆様に質問です。大谷選手が提示した残額97%を34年~43年に払った場合7億ドルの現在価値(=NPV)は幾らになるでしょうか? NPVというのは100円を今貰えば100円ですが、一年後に貰うとすると金利10%とした場合、割り引かれて90円貰うのと同じ価値になってしまうという理論です。(*正確なNPVは90.91です)
解答と解説をお示しします。下の表をご覧下さい。
①7億ドルを全額、契約時に一括で貰う。これが大谷選手にとっては一番実入りが良い話でNPVも7億ドルのままです。
②7億ドルを契約期間中、毎年70百万ドルの均等割りで貰う形です。この場合のNPVは5億72百万ドルに割り引かれ7億ドルの約82%となります。
③契約期間中は年2百万ドル、34~43年は毎年68百万ドルを貰う。この場合のNPVは3億96百万ドルに割り引かれ7億ドルの約56%となります。
要は7億ドルはプロスポーツ史上最高の契約金額だと言われても、その貰い方により現在価値に引き直すと半額くらいになってしまうという事です。勿論、大谷選手はお金よりも勝ちを優先してドジャースと契約したので、球団は後払いにして捻出できた余剰資金を選手補強に使うと思います。
今回の話題から引き出した勉強材料がもう一つありますので最後までお付き合い下さい。昨年末は2回のセミナーを通じ新NISA(少額投資非課税制度)について説明させて頂きました。長期に亘り、毎月コツコツと積み立てて行き、複利で運用する手堅い投資信託の有用性をお伝えしました。ここからは仮想の設定になります。
「もし大谷選手が10年間の契約期間中、毎月振り込まれる5・8万ドルに手を付けずそのまま積み立てていたら10年後に元本はどの位に増えているでしょうか?」という設定です。答えは次の通りです。
3% 1.16倍
5% 1.28倍
10%1.64倍
数値の大小は倍数に影響しません。積み立てを検討する際の目安になりますので5%で10年複利なら1.28倍と覚えておかれては如何でしょうか?
ページ作成日 2024-01-29
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