【マルヨシ通信No.106】
皆様は日本の人口ピラミッドに潜む2025年問題をご存じでしょうか? 左の「出生数と合計特殊出生率の推移」をご覧下さい。戦後間もない47年から49年の3年間に生まれた約8百万人が2025年を終えた段階でごそっと後期高齢者層入りします。
結果として25年には後期高齢者数が2179万人(18%)と大幅に増加します。(下段左上人口ピラミッドご参照)。この世代の割合が他世代に比べて大きな塊を形成しているという事で、作家の故堺屋太一氏が「団塊の世代」という絶妙の名付けをしております。この3年間はいずれも年間出生数が260万人を超えており、昨年23年の出生数76万人と比べると隔世の感があります。
それでは最近になり敢えて「2025年問題」が取り沙汰されている理由は何故なのでしょうか? 問題と言っているからには、そこに解決しなければならない課題、難題が待ち構えているからでしょう。
端的に言えば「高齢者の増加により若者層の負担が増す」という問題です。
厚労省の発表では21年1880万人の後期高齢者数は2025年までには団塊の世代も加わって一挙に300万人増え、2179万人になる見通しです(左記人口ピラミッドご参照)。後期高齢者は他世代と比べてより多くの医療費がかかります。左下グラフで各世代ごとの平均医療費をお示ししております。50歳以下は医療費は余りかかっていませんが60歳を超える頃から急激に上昇します。75歳を超えると10~20代の若者の16倍もの医療費がかかります。介護費用も多くかかります。一方、後期高齢者の保険料の患者負担は1割で済みます。(注)*383万円以上の所得者は3割負担です。
上の人口ピラミッドでご覧頂ける様に2025年には54%の労働世代(20~64歳)が約30%の65歳以上の高齢者世代を支える形になります。一人の高齢者を1.8人で支える計算です。これが2060年には48%の労働世代が38%の高齢者世代を支える形になり、一人を1.2人で支えます。
以上は人の数で支える割合を出しましたが、医療費用の財源負担で言うと、後期高齢者(75歳以上の方)の医療費18.4兆円の内、現役世代からの支援金として約7兆円(40%弱)を見込んでおります。 加齢すれば体に不具合を生じて医療費が増えるのは理解出来ますが、現役世代の負担は益々増えて行くのでどう解決して行くか大きな問題です。
加えて医療・介護の現場では人手不足も深刻な問題になっています。賛否両論あると思いますが、現在の高齢者は今後益々負担が増える現役世代よりは優遇されていると思います。そこで単に自分は恵まれた人生だったと思うだけでなく、次世代に自分の資産を移して行く必要性を考えさせられるのが2025年問題ではないでしょうか?
ページ作成日 2024-07-28
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