【マルヨシ通信No.87】
認知症については弊誌85号でも取り上げたばかりで、新鮮味のない話題かも知れませんが、家の中に浮遊している黴(カビ)が認知症を引き起こすという指摘をしている書籍が発刊されましたので採り上げてみました。その前に認知症につき簡単におさらいをさせて下さい。
上記の厚労省が公表しているグラフによれば認知症を発症している人は2020年で631万人となっています。然し、認知症予備軍(MCI)を含める1千万人を超えるだろうと推測されており、65歳以上の人口3500万人で割ると3.5人に一人は認知症あるいは認知症の気配を持った人になります。85歳以上は2人に1人の割合で罹患するというデータもあり、夫婦どちらかが認知症を発症するという恐ろしい話になります。
認知症の主な原因は神経変性疾患、血管性疾患とその他(脳腫瘍、脳挫傷など)の3つに分かれます。過度のストレス、過度の飲酒、睡眠不足、運動不足など生活の乱れから血中コレステロールや中性脂肪の数値が高くなり脳出血、脳梗塞を引き起こし、それが血管性認知症の原因となると言われています。認知症を引き起こす原因疾患の一つにアルツハイマー病があります。
1994年元米国大統領ロナルドレーガン氏が「私はアルツハイマー病にかかってしまった。これから人生の末期に向かう旅に出る」という涙ながらの会見を思い出される方もおられると思います。
最近の研究ではアルツハイマー病で亡くなった人の脳を解剖すると表面にアミロイドβというたんぱく質で出来た灰色のシミがびっしりと付着しており別名脳のゴミと呼ばれ神経細胞を死滅させ認知症発症の原因になっているのではないかという事まで分かって来ました。
脳のゴミを溜め込んでしまう原因は上述の生活習慣の乱れですが、日本の認知症研究の先駆者で認知症協会の代表理事山根一彦博士が著書「認知症にならない最高の習慣」の中で述べていた意外な原因が3つありましたのでご紹介致します。
【山根和彦】 徳島大学院医科学部卒 認知症協会代表理事。 医学博士 認知症予防に関する講演、認知症専門人材の育成の傍ら認知症関連書籍の執筆を多数行う
➀歯周病菌が血流を通じて脳に菌が侵入。マウス実験では歯周病菌を感染させたマウスの脳内ではアミロイドβが10倍溜っていたというデータがあり
②睡眠不足。睡眠が6時間以下の人はアミロイドβが増殖・蓄積してアルツハイマー病のリスクが30%増えるという研究データがある。脳の神経細胞にはグリア細胞という脳の老廃物を食べてくれる働きをする善玉細胞があるが、睡眠不足になるとグリア細胞は正常に働かなくなる
③家の中の黴が認知症リスクを高める。本記事のハイライトがこの提言です。ご自宅の風呂場、洗面所、台所、エアコン、加湿器をチェックしてみて下さい。
黒カビが付着していたり、カビ臭い臭いが漂ったりしていればそういう家の中のカビが認知症の原因になる可能性が高いと警鐘を鳴らしています。人体に吸い込まれたカビが脳で増殖し、アミロイドβを作り続けてしまい脳のゴミになって行くとの事です。
ページ作成日 2022-11-10
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