【マルヨシ通信No.104】
成功者、富裕層の象徴と言われるタワーマンション(以下タワマンと略す)は依然として人気を維持している様です。上のグラフをご覧下さい。国土交通省が作成した全国の不動産価格の指数です。赤色がマンションの価格指数で2023年7月の数値は14年前の2009年のほぼ2倍に急騰した事を表しています。簡易計算ですが毎年5.1%ずつ値上がった事になります。
所有者にとっては時価が上がって資産価値の増加に繋がる一方、路線価は同じ様には上がっていないのでタワマンは相続対策の切り札とまで言われる様になりました。読者の皆様には釈迦に説法ですが、タワマンの場合は高層の建物で同じ単位面積の土地を多くの所有権者が共有するので一人当たりの相続税評価額は低く抑えられます。そもそもスタート時点で路線価額は時価の8掛けで計算される優位性があります。
2017年にも補正率を設けて高層階ほど税額が増える税制改正を行い格差是正に努めましたが戸建の評価額が実勢の60%に対し、マンションの評価額が実勢の42%程度に留まり格差はなかなか縮まりませんでした。この様な背景から国税庁は今年1月1日から施行の税制改正を行い、新たな格差是正に努めようとしております。
新評価制度は次の4点については従来以上に評価額が上がる様に是正致しました。
①築年数が新しい
②総階数が高い
③所在階が高い
④敷地権割合が小さい
新評価制度の計算式は国税庁のHPをご覧頂きたいと思います。弊誌にて改正後の新ルールに基づいて7件の実例を計算した結果が下記の通りです。
①の築2年51階建の物件の評価額はほぼ2倍になりましたが、それでも実勢の67%、他の物件も55%以下でタワマンは依然として相続税節税の切り札になり得るという結果になりました。
良い事づくめのタワマンですが、昨年末時点で全国には1500棟40万戸弱ございます。住んでから分かった問題点もネットに投稿されておりますのでご紹介致します。
●エレベーターの待ち時間が長い。朝夕大変。
●ベランダがないので洗濯物を干せない。
●地震の揺れを強く感じやすい。制震・免震構造が施されているタワーマンションは性質上、長周期地震動で揺れが大きくなる。
●震度5でエレベーター止まり陸の孤島に。
●管理費・修繕積立金が異常に高い。大規模修繕だと高層までクレーンが届かず普通とは異なる特別な工事を行う。共用施設にジムがあれば利用しなくても負担させられ、コンシェルジュ常駐もコストアップ要因に。
●子育てに向かない。頻繁に外に出る生活にならないので自然に接する時間が減る。窓が開かないので閉塞感を感じる事もある。
●住戸数が多いタワマンは時間帯により回線が遅くなる事がある。携帯の電波が届きにくい住戸も出てくる。
以上の様な問題はあるものの駅近、景観良好、共用施設充実など多くの利点がありタワマン人気が腰折れする事は当面なさそうです。
ページ作成日 2024-03-10
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