非課税枠を使って親から子への財産の移転をする方法として推奨されているのが生命保険です。 具体的には「死亡保障の保険の中の終身保険」を使います。読んで字の如く、被相続人が死亡して初めて相続人に保険金が払われる仕組みなので、親が存命中に子に財産を移転することは出来ません。医療保障や貯蓄性もありませんが、相続対策では沢山のメリットがありますのでご紹介致します。
(1)生命保険金は受取人固有の財産になるので分割協議書がまとまらなくても、受取人は亡くなった人(=被相続人)が掛けた保険金を保険会社に請求後5~10日以内に受け取ることが出来ます。
(2)死亡保険金には法定相続人1人当たり500万円の非課税枠があります。複数の相続人がいて非課税枠を超えた保険金が払われた場合、各人の課税割合は左記の計算式で計算されます。簡単に言えば、保険金を沢山受け取った人は保険金非課税超過部分の課税負担もその分余計に負担して下さいというものです。具体的な事例で説明致します。
【事例】
◆法定相続人数:子ども(A, B, C)3人(配偶者は既に死亡)
◆保険金額合計:2,000万円
◆非課税限度額:500万円 x3人=1,500万円
◆受取り額: Aが1,000万円 B,Cが各500万円
<各人の課税対象額>計算式は下記のようになります
子A:1,000万円 – 1500万円x 1,000万円÷2,000万円 =250万円
子B、子C : 500万円-1,500万円x500万円÷2,000万円=125万円
(3)相続放棄後も保険金の受け取りは可能。法定相続人の中に相続放棄をした人がいた場合でも、その放棄がなかったものとして非課税枠の計算上は除外されません。但し、ここで細かい注意がございます。相続放棄をした人は相続人とは見做されないので非課税枠を受けることが出来ません。従い、相続放棄をしても個別の財産として保険金を受け取る事は出来ますが、相続税の課税対象にはなる事を知っておいて下さい。
最後にメリットではなく注意点を述べさせて頂きます。下の関係図にあります様に契約者と被保険者が被相続人、受取人が母・子でないと非課税枠は使えません。要は課税される税金が相続税でないとダメという事です。ご相談者の中には折角保険を付保しても、この関係図に当てはまらない掛け方をしている方が時々いらっしゃいます。非課税枠は相続税の払いのみです。
2023年2月26日(日)に本記事の執筆者小出誠が講師を務める「生命保険を100%活用する」セミナーを開催致します。是非ご参加下さい。
ページ作成日 2023-01-11
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