【マルヨシ通信No.95】
「育ちがいい」と聞くとお金持ちの家に生まれて何不自由なく蝶よ花よと育てられた深窓のご令息、ご令嬢を連想しますが、今回ご紹介するベストセラー本の著者でマナースクール代表の諏内（すない）えみさんは裕福な家で育ったから育ちがいい訳ではないと断言しています。育ちの良さとは所作と言葉遣いが上品で貴賓がある人が持っている空気感で、自ずとにじみ出てくるものだと述べています。更に著者が強調しているのは「育ちの良さ」は後天的に学べるもので、知識や教養として自ら習得して行かなければならないと述べています。
育ちが悪いと言われたら親の責任より本人の責任の重さの方が大きいという論理です。ポジティブに考えて「育ちの良さ」を身に付ければ周囲から好意を持たれ、信頼され、人間関係を円滑にし、一生の武器になると説明しています。著者は育ちの良さを「ふるまい」「言葉遣い」「見た目」の３つに分けて具体的に指導しておりますので一部をご紹介させて頂きます。
【ふるまい】
➀ほほえみ（=微笑）が大事。微笑とは観音様の如く無表情ながらも穏やかな表情で周囲に安心感を与える。姿勢も大事。猫背ではなく背骨が伸びた姿勢を意識して作る様に
②会釈は歩きながらでも良いが、挨拶は必ず立ち止まって、視線を合わせて行う事
③テーブルに置いて良いのは手首まで。肘を突いてはいけない
④靴は家の中に向かってそのまま脱いで、しゃがんで靴先を玄関方向に向ける（家主に尻を向けて脱がない）
⑤会議や会食終了後、他人の椅子もさりげなく整えながら出口に向かうのが奇麗な所作
⑥腕組みは対決姿勢を示すので控えるべき
⑦ワイングラスをくっつけて乾杯はしない。グラスは足の部分を持ち、ワインを注いで貰っている間はグラスに触れないのが作法
【言葉使い】
➀「お」を付ける言葉をしっかり認識する。絶対付けた方が良い４つの言葉（お箸、お風呂、お料理、お化粧）付けた方が上品な印象を与える言葉（全て食に関連する）お砂糖、お醤油、おそば、お味噌、お塩
②クッション言葉→初めての方にモノを頼む際「恐れ入りますが」を入れた方が柔らかく上品な印象を与える。例→恐れ入りますが、携帯電話をマナーモードでお願い致します
③褒められた時に返す言葉を持っておく事。嬉しいという感情を素直に出すこと。例→「初めて褒められ嬉しいです。有難うございます」
【見た目】
➀髪とスキンケアは重要。個性発揮より清潔感。清潔感があると観られれば頼んだ仕事もきっちりやってくれそうだという安心感を持たれる。髪ぼさぼさだと生活の乱れが仕事のミスに繋がらないか不安を持たれてしまう
②ビジネスや公の場では奇抜な個性は不要。年相応の服装を心がけ相手に安心感を与えよ
③靴選びも重要。着脱に手間がかかるブーツや靴ひも結びが求められる革靴は相手を待たせてしまうので避けるべき
④その他。ビニール傘、使い古した紙袋、１００円ショップで売っている様なボールペンを常用していると周囲からはセンスも品格もない人だというレッテルを貼られてしまう
⑤歯並び、歯の変色、口臭、体臭は相手に不快感を与えてしまうのでしっかりケアする事
ページ作成日 2023-06-05
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