【マルヨシ通信No.96】
お金に関する本と言うと「お金の増やし方」に関する本が大半です。稀にその逆説で森永卓郎さんが著した「年収300万円時代を生き抜く経済学」など質素倹約を推奨する本もあります。今回ご紹介するDIE WITH ZERO(ゼロで死ね)という本はお金の使い方、減らし方を指南する本です。
日本では2020年9月に発刊され既に17万部売れてベストセラーになっております。著者はビル・パーキンス氏(54歳)でトレーダーとして成功を収めた大金持ちです。(略歴は最下部に付記しました) 彼は「後悔のない豊かな人生を送る為には資産ゼロで死ぬ事だ」と言い切っています。お金はねたみ、ひがみの対象になるので、彼が「お金の減らし方」という見出しを付けただけで「そんな話は金持ちだけが考えれば良い事で自分には関係ない」と一刀両断に切り捨ててしまった方もいらっしゃいます。あるいは「減らしていった結果、一文無しになってみじめな老後を送るのはまっぴら」だと警戒される方もいらっしゃいます。
然しながら、日米共にこの本の書評やネットの反響を見る限り多くの人が著者の主張を正論だと支持しています。ユーチューブでもこの本の要約をしているサイトが10数本あり、ほぼ好意的な論調です。ご興味がございましたらご覧になって下さい。下記にこの本の要旨をまとめてみましたので、何か同調できるモノがございましたら幸いです。
➀アリの人生は幸せだったか?
イソップ童話の「アリとキリギリス」の話はコツコツ働いていたアリが遊興にふけていたキリギリスを追い抜いたエピソードを取り上げ労働の重要性を説いた内容でした。然し、著者は単純な疑問として働き詰めだったアリは最後、どういう形で終わったのだろうという問いかけをしています。人間の人生になぞらえて「死ぬまで遮二無二働く事がその人にとって最高の幸せだったと言えるのだろうか?」というところから本書はスタートします。
②今しかできないことに金を使え
著者は問いかけて来ます。あなたは喜びを先送りし過ぎているのではないか? 今しかできない事に惜しみなく金を使うべきだ。『思い出作り』にお金を使え。愛する家族や友人と一緒に過ごした楽しい思い出こそが死ぬ間際のあなたにとって最高の幸せ感をもたらしてくれる。沢山のお金に囲まれて死んでも人は幸せを感じない。思い出作りには「お金 時間 健康」の3つの要素を適切に掛け合わせる必要がある。
75歳過ぎてから水上スキーや登山をやりたいと思っても体力が付いて行かない。然し、ゆったりしたクルーズ船旅行だったら可能だ。著者は年齢ごとのバケツに自分のやりたいことを書いた目標を入れて上記の様な計画表(=タイムバケット)を作って実行する事を説いています。
③最後に著者は相続ではなく生前贈与で資産を渡しておく事を推奨しています。父が80歳を超えて亡くなり60歳超の子どもに財産を相続させるよりも子どもが40歳の時に財産を渡す方がお金の価値が生きるという事です。人は加齢すればするほどお金は使わなくなります。相続は親が亡くなった時と限る必要はありません。
【ビル・パーキンス Bill Perkins】
米国ヒューストン生まれ。アイオワ大学卒業後、ウォールストリートで働いた後、エネルギー分野のトレーダーとして成功を収める。現在は、1億2000万ドル超の資産を抱えるヘッジファンドのマネージャーでありながら、映画プロデューサーも務める等様々分野に活躍の場を広げている
ページ作成日 2023-07-08
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