【マルヨシ通信No.96】
国土交通省は3月22日に全国公示地価（23年1月1日時点）を発表しました。全用途の全国平均は前年比1.6%上昇、東京圏は前年比＋2.4％でした。特筆すべきは福岡市であり、住宅地の上昇率は＋8.0％ 商業地は＋10.6%の非常に高い伸び率になっています。同市の公示地価上昇は住宅地が9年連続、商業地が8年連続となっています。福岡市の商業地の中で東京の銀座に相当する商業地区天神は前年比＋18%以上の上昇率を示しています。何故、高い上昇率を継続しているかの背景は明白です。
同市は行政主導で「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」と呼ばれる２つの大規模再開発プロジェクトを実施して来たからです。プロジェクトの内容は2つのエリアの半径500ｍ、面積80㌶という狭い範囲に限定して高さ制限を緩和し最大50%の容積率の割増を与えます。プロジェクトの完成時期について「天神」は2026年末、「博多」は2028年末迄の期限の定めを設け、開発がバラけずに一気呵成に進むようにしました。2022年5月末時点で50棟が竣工済みですが、コロナの影響も考慮して市は2年間の延長を容認しました。
何故、今福岡が熱いのか？
福岡市は人口1.6百万人の大都市ですが、福岡空港から博多駅迄地下鉄を利用して14分と言う抜群の利便性を誇っています。羽田から上海までの飛行時間は３時間15分です。然し、福岡から上海へは半分の１時間25分で行けます。一方、市内オフィス街に30～40分で通える福岡市の住宅の分譲価格や賃貸価格はざくっとした数字ですが東京の約７割、飲食代は８割程度と言われています。福岡空港は市中心部に近い為、航空法により建物の高さを67mに制限しておりました。然し乍ら、2014年に先述の２地区が国家戦略特区に認定され、この特区の高さ制限は100～115mに緩和され容積率アップに繋がりました。
市の試算では2つの大規模開発により今後10年以内に建設投資総額5500億円を投じて50棟以上のビルを建て、延床面積で従来比約1.7倍、雇用者数で約2倍、経済波及効果1兆4000億円を見込んでいます。これだけの投資をして、きちんとしたリターンが見込めるかが鍵ですが、上記に示したアジアの玄関口としての利便性や過去20年間で人口が12％、16万人も増えた福岡市の今後の成長への期待が消極論を封じている様です。福岡には札幌、仙台、広島の先陣を切って、地方都市活性化に結び付けて欲しいと思います。
ページ作成日 2023-07-11
センチュリー21マルヨシでは単身やご家族で住める越谷エリアの賃貸物件を中心にご紹介しております。また地域に密着してから35年以上の歴史を誇る当社では、オーナー様から賃貸管理を任せて頂いている物件も豊富にございます。不動産のお取引が初めての方にも越谷エリアに精通したスタッフが丁寧にご対応させて頂きますのでどうぞお気軽にご相談ください。
