【マルヨシ通信No.96】
上のグラフをご覧下さい。主要国の過去30年間の平均賃金の推移を示したモノです。ご覧になられた方も多いと思いますが、日本が主要先進国の中で伸び率1.02倍という事で30年間全く成長がなかった事を物語っているデータです。因みに2020年の日本の平均賃金は445万円となっています。多くの国民はバブル経済が崩壊する1990年代初期まで「一億総中流階級」と言う意識を共有しておりましたが、バブル崩壊後、気が付いたら格差社会の形成が急激に進んでいたというお話をさせて頂きます。
㈱野村総合研究所(=NRI)が国税庁や総務省の協力を得て2年毎に「階層別純金融資産規模と世帯数」という報告書をまとめています。階層は世帯資産規模により上記の5階層に分けました。
2011年から2022年の10年間で各5階層がどの様に変ったのか見てみましょう。先ず、各階層の「資産規模」の変化です。黄色の富裕層(1億円以上)と赤色の超富裕層(5億円以上)が伸びているのが一目でお分かり頂けます。特に超富裕層の総資産額は44兆円から105兆円と2.4倍も増えています。
次に各階層の「世帯数」を示します。資産規模同様、世帯数においても富裕層(76万→144万)と超富裕層(5万→9万)がほぼ倍増です。
世帯当たりの資産額を計算しました。超富裕層の2011年の世帯当たりの資産は8.8億円でしたが、2022年の資産は11.7億円です。一方、マス層の世帯資産額は2011年12.3百万でしたが2022年は16.1百万と微増で格差は益々開いているというのが現状です。
所得格差を測る物差しとして有名なジニ係数という指標があります。全国民の所得が均一で格差が全くない状態を0とします。逆にたった一人が全ての所得を独占している状態が1です。例えば、南アフリカ共和国は0.620と最もジニ係数が高く暴動が起こりやすいと言われています。
逆に北欧のデンマークは0.26で安定しています。主要国のジニ係数は左記のようになっています。尚、このジニ係数は税金や社会保険料を差し引いた「所得の再分配」後の収入で計算しております。再分配をしていない日本の当初所得ジニ係数は0.55を超え警戒領域に入っております。多くの国民が家族揃ってドリフターズや歌番組を観ていた昭和の一億総中流社会は遠い昔の話です。今後は自分の足でしっかり歩かないと取り残されそうです。
ページ作成日 2023-07-16
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