【マルヨシ通信No.100】
「車買うなら社用車にして4年落ちのベンツが最強」というあるあるがあります。「へーっ」と感心し面白そうな内容でもあるので調べてみました。
「社用車」「4年落ち」「ベンツ」の3語がキーワードとなります。先ず、「社用車」です。名前の如く会社が所有し、業務用に使う車です。法人の場合、社用車の購入費やガソリン代・保険料などの維持費の経費算入は100%認められています。それでは個人事業主の場合はどうでしょうか? 「車はプライベートにも使うんでしょう」と税務署に言われて家事按分比率は50%となり、半分しか経費算入が認められないと言うのが一般的です。車は購入費、維持費共に高額なのでこの差は大きいです。社用車は強いです。
次に、4年落ちの中古車に拘っているのはどういう理由でしょうか? ここで出て来るのが減価償却を使った節税対策です。自動車や機械設備などの資産は使って行く間に価値が減ってきます。 税法上、購入価格が10万円を超える資産は購入価格を期間按分し、減価償却費として経費算入して下さいといというルールになっています。
減価償却の方法には毎期一定の償却率を掛けて算出した額を費用として計上する「定率法」と一定の額を計上する「定額法」があります。定率法の方が初年度に多くの減価償却費を計上できる為、定率法を選択する方が節税になります。税務署の取扱いは法人の場合「定率法」になり、個人事業主の場合は定額法になります。(個人事業主でも事前に税務署に届け出れば定率法に変更可能です)新車の減価償却期間(耐用年数)は6年で、年間償却率は0.333%です。
定率法を使って新車価格525万円で購入したベンツの3年後の資産価値を計算すると155万円になります。高級車は残価率が高いので3年後にこのベンツは78%の409万円で売れます。409―155=254万円の簿外資産(帳簿に出ていない含み益)を残している事になります。売却すれば利益が出てその分の税金も払う事になるので厳密に言えば節税と言うより課税の繰り延べと言った方が正しいです。
ベンツCLA200残価率
新車価格525万円
3年落ち 78%
4年落ち 63%
5年落ち 55%
7年落ち 27%
レクサス CT残存価率
新車428万円
3年落ち 65%
5年落ち 63%
7 年落ち 38%
それでは4年落ち中古のベンツで同様の計算をしてみましょう。中古は次の式を使います。
耐用年数 =新車で購入した場合の耐用年数-過去使用した年数+(過去使用した年数x 20%)*耐用年数は最低2年
*1年未満の端数は切捨 6-4+(4x0.2)= 2.8 =2年
(1年未満の端数は切り捨て)
4年落ち車の耐用年数は2年となり、償却率は1.0なので4年落ち車は初年度で全額償却出来ます。購入価格330万円もの高額商品が一年で全額経費算入出来るというのは驚きです。3年後の7年落ち(残価率27%)で売却したとすると既に初年度に償却済みなので売却額142万円がそのまま簿外資産になります。償却費は月毎に算入されるので決算期初月に購入しないと12ヶ月分の償却が取れないので注意下さい。
ページ作成日 2023-10-28
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