世の中が急激な動きで変化していますが、国民の大きな心配の一つは医療費の負担が年々増える事ではないでしょうか。上記の図は1996年からの国民医療費の総額と人口一人当たりの負担額を示したモノです。1996年には国民一人当たり年間22.6万円負担していた医療費は2015年には1.5倍の35.2万円になっています。2025年には48.7万円になると予想されています。高齢者人口の増大と医療技術の進歩によりこの金額は一本調子で伸びて行くでしょう。その結果、日本人の余暇市場の勢力図も変わって来ました。本誌では統計に基づく分析をしてみました。見えてきた事実は「カネがかかるモノは駄目」 「健康的でないモノは駄目」というキーワードです。全てが医療費の高騰に端を発したものではありませんが全く関連がないとは言えないと思います。
①ビール消費は4割にダウン
ビールの消費量が1989年に6百万箱だったものが2016年には3分の1の2百万箱に減少しました。アルコール飲料全体に占めるビールの割合は71%から31%に減りました。ビールほどではありませんが日本酒も1989年15.7%だったものが2016年には6.4%に減りました。一方ワインの人口一人当たり消費量は1989年0.5リットルでしたが2016年には2.7リットルに増えております。ビールのプリン体や日本酒の糖分を控えようという自己防衛でしょうか?
② ゴルフ人口25年間で17%ダウン
健康維持という面では問題ありませんが、プレイ代が高いとか車離れという理由によりゴルフ場利用者延べ人数も1992年の1億233万人から2017年には8500万人と25年間で17%減りました。
③ 麻雀 ・ パチンコもダウン
麻雀ゲーム料の市場規模も1995年の2300億円から2017年には500億円まで大きく縮小しました。パチンコホールの売上高も2005年の35兆円から2016年に21.6兆円と42%減っています。
④ フィットネス業界はアップ
プラスに転じている業界もあります。フィットネスクラブの売上は2003年3675億円でしたが2016年には4473億円に22%伸び施設数は1961が4946に2.5倍増です。
皆様はソフトバンクと聞くと通信事業者というイメージをお持ちでしょうが、左図をご覧下さい。同グループ(SBG)の2018年12月に締めた第3四半期(4月~12月)の決算で通信事業を行うソフトバンク㈱の営業利益はグループ全体の中で3分の1にしかなっていません。SBGは投資事業を行う企業体に大きく変わっています。驚くなかれ投資事業の中核となるソフトバンクビジョンファンド(SBF)は営業利益が前年の2364億円から今年は8088億円と3・4倍にも伸びています。本誌では最近AI(人工知能) に関しての記事が多くなりましたので、他の話題を取り上げたかったのですが、旬な話題としてSVFの存在や動きは出来るだけ早く皆様にお伝えしたく今号で採り上げました。
ソフトバンクグループの企業理念は「情報革命を通じて人々に幸せを」となっています。過去40年間で情報革命は5~10年の周期でパソコン→インターネット→ブロードバンド→スマートホン→AI(人工知能)と進化を遂げて来ました。SBG代表の孫正義氏いわく投資家には3つのパターンがあると言うことです。第1のパターンは天才投資家ウォーレンバフェット氏の様に企業の収益性や将来性を徹底的に調べ上げて投資を行うパターンです 第2はアルゴリズム型と言われるものでコンピューターにあらゆる情報を詰め込んでコンピューターにいち早く買いや売りの指示を出して貰って他者に先んじて売り買いを行うものです。孫氏は自らのパターンを第3型の「ビジョン型投資」と言い、10年、20年、30年の長期に亘って世の中の潮流がどの方向に向かって動いているかを読み解いて投資を行うと言うものです。日々の株式相場の動きなどは雑音と考え相手にしないそうです。
過去最大の産業革命 AIに賭ける
孫氏は過去20年間で総額1兆円の投資を行い、20兆円の利益を上げて来たそうです。彼はこれからの20年間全てAIに関連した企業に投資を向けるつもりであり、不動産を買ったりマネーゲームを始めるつもりは全くないそうです。SVFの設立にあたり孫氏は10兆円の資金を集めました。10兆円ないととても間に合わないということです。それほどまでに孫氏が惚れ込んだAIの将来とは何なんでしょうか? もう少し詳しく説明します。人類は蒸気機関、自動車、コンピューター、インターネットなど過去の産業革命で人々の生活を豊かにする色々な発明をして来ました。然し、過去のいかなる産業革命と比べてもAIは人類の経済史の中で最大の革命と孫氏は言い切っています。AI革命は3つの要素で成り立っており数値化出来ています。一つ目はCPU(演算速度)で過去30年間で100万倍になりました。二つ目はメモリ容量でこれも100万倍、三つ目は通信速度でこれも100万倍になりました。この3つの要素は次の30年間で全てが更に100万倍になると言われています。
現在、世界の企業の株式時価総額でトップ10社のうち、7社はグーグル、アマゾンなどインターネット企業です。インターネットは情報伝達、広告、ネット通販に大きな変革をもたらしました。然し、10年も経たないうちにトップ10企業の半数以上は間違いなくAI関連企業に変わると言う事を多くの学者や企業経営者が予想しています。理由はAI革命というのは全ての産業を再定義させるからです。20年も経たないうちに世界最大の自動車会社はAI技術を支えにした自動運転車を最多台数世に送り出す会社に変わるでしょう。医療、医薬品、健康、不動産、建設、輸送などあらゆる分野でAIによって業界ランキングや産業の絵姿が変わって行きます。ソフトバンクグループは単発でAIを導入するのではなく複数の産業や企業が絡み合うAI群を構築したいと考えています。加えて上図にあるようにSBGのAI群を構築する企業は夫々の業界のNo.1企業を片っ端から引っ張り込むつもりだと孫氏は発言しています。以上がソフトバンクグループが総力を上げてAI革命にまい進しようとしている理由です。
SVFに話を戻します。SVFはAIを軸にしてビジネスを展開しようとしている71のユニコーン(非上場のベンチャー企業)の主要株主になっています。業界No.1の企業を片っ端からSVFファミリーに引っ張り込んで行くと言うことで早速実践されたのが昨年10月に発表されたトヨタとの自動運転車の実用化に向けての提携です。一方、10兆円(986億ドル)の投資ファンドのうちソフトバンクグループは3・2兆円を拠出しており、残りはサウジアラビア王国、アラブ首長連邦、アブダビ首長国、アップル、ホンハイ(台湾)などが出資しています。投資ファンドの運営はSBG傘下のSVF GP (Jersey) Limited(本社英国ロンドン)に委託されており出資者は限定パートナー(=LP)という括りになっているので口出しは出来ません。この運営会社には世界中から300人の精鋭マネージャーが集まり運営管理と新しいユニコーンを探しています。
上の図はSVFが投資をしているユニコーン71社(19年2月末現在)のラインアップです。配車サービスのDidi、Uber、Grab、貸オフィスのwework、米国の食事宅配 DOORDASHなど多岐に亘ります。
如何でしょうか? ソフトバンクと言えば携帯電話の通信会社というイメージでしたが、同グループ全体の株式価値25兆円のうち携帯電話のソフトバンク㈱の株式価値は6分の1の4・2兆円です。残りの約20兆円の半分以上に当たる12・5兆円はアリババが占めています。アリババは中国・ネット通販最大手でソフトバンクグループが29・2%の筆頭株主になっています。20年前孫氏がアリババの株を買った時は20億円だったそうです。素晴らしい慧眼です。ソフトバンクグループは既に通信会社から投資会社に大きく変貌しています。同グループの代表的な会社とその株式価値は左図の通りです。
孫氏は有利子負債4億円を差し引いた後の株主価値は21兆円だが東証株式市場でのソフトバンクグループ㈱の株価はその半分でありその辺が不満と述べていました。(2019年3月1日のSBGの時価総額は11.4兆円)
左から3番目Sprintは米国4位の携帯電話通信社。左から5番目arm(英)は半導体チップの技術設計会社で多くの知的財産を所有。2016年SBGが3.3兆円で買収し100%子会社にした。
相続人が確定し、遺産の概要が判明した場合、それらをどう分けるかが重要になります。その財産がプラスなのかマイナスなのか、また、プラスならそれが多いのか少ないのかによっ て、遺産を分ける際の考え方も変わってきます。今回は、3通りある相続方法『単純承認』『限定承認』『相続放棄』について勉強しましょう。
① 単純承認 一般的に「相続」と言われるのが『単純承認』です。プラスの財産(不動産や預金など)であれ、マイナスの財産(借金等)であれ、被相続人の遺産をすべて引 き継ぐのがこの方法で相続放棄や限定承認などという制度を知らずに何もしなかった為、単純承認になってしまったという人もいます。
② 限定承認 遺産として相続したプラスの財産の範囲内で、マイナスの財産を相続するのが『限定承認』です。これは「プラスの財産とマイナスの財産、どちらが多いか分からない」「遺産の中に、どうしても取得したい財産がある」などの場合に有効です。マイナスに転じることはない訳ですから限定承認を選択したいと思う人が多いと思いきや、日本全国の合計で年間で800件程度しか実績がありません。次項で説明する相続放棄が18万件もあるのに比べると非常に少ないです。この理由などについてもじっくり説明して行きます。
先ず限定承認の大きな特徴は、相続人全員が同意して進めなければならない為、時間と手間がかかります。相続人が1人しかいない場合には『限定承認者』となり特に問題となりませんが、複数の相続人がい る場合には限定承認の手続と同時に家庭裁判所により、相続人のうち1人が相続財産管理人に選任されます。
限定承認の手続と相続財産の帰属につき相続人の間に対立があるときや相続人が遠隔地に住んでいて管理ができないときは家庭裁判所が地域の弁護士を相続財産管理人に任命します。3か月以内にどの手続を選択するか決められない場合は,熟慮期間の伸長(=検討期間の延長)を被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して申し立てることになります。熟慮期間の伸長の申立ては、比較的緩やかに認められている手続きであり、またどれだけの期間伸長ができるかについても、特に決まりはなくある程度柔軟に判断してくれます。 勿論、伸長を申し立てる理由、伸長された期間中に予定している調査内容、伸長を求める期間の合理性をある程度具体的に申立書に書く必要があります。
また、限定承認を行った場合のみに使える制度で「先買権(さきがいけん)」という制度があります。これは相続人の一人が被相続人の自宅不動産など特定の遺産を取得したい場合にその評価額を支払うことができれば、この遺産を取得することができると言うものです。 限定承認は、一見すると便利な制度と思われ被相続人の債務がある場合には安易に限定承認を選択しがちです。然し、相続を知った時から3ヶ月以内に相続人全員の同意を得て申述手続きをしなければなりません。加えて申述後の公告・弁済、債権者や受贈者への清算手続きなど複雑且つ煩雑な手続きが多い為、利用件数は多くありません。
③ 相続放棄 『相続放棄』とは、プラスの財産もマイナスの財産も一切相続しないという方法です。遺産が明らかに債務超過(プラスの財産よりも、マイナスの財産のほうが多いなど)である場合や、遠縁の相続であるなどの理由から、相続に一切関わりたくない場合に利用します。相続放棄は相続を開始したことを知ったときから3ヶ月以内に裁判所に対して申し立てをする必要があります。3ヶ月は直ぐ経ってしまいますので、相続放棄を考えているのであれば早めに対応することが肝要です。一定の合理性のある事情があれば、3ヶ月を経過した場合でも相続放棄を申し立てることができます。相続放棄をしようとする時に相続財産を一部でも処分していると却下される恐れがありますのでご注意下さい。相続放棄をすると放棄をした相続人の子や孫への代襲相続も消滅します。
また、相続放棄については役所や家裁から「前順位の相続人が相続放棄をしたので相続権があなたに移りました」というような連絡が来るわけではありません。上記イラストにあるようなケースはご注意下さい。詳しく解 説します。被相続人の配偶者が相続放棄をした場合、第二順位の直系尊属(亡くなられたご主人の父母)に相続権が移りますが、父母が他界していれば第三順位の被相続人の兄弟に相続権が移ります。遠方に住んでいるとか仲たがいしているなど兄弟間の交流がなければ、兄弟は被相続人の配偶者が相続放棄をしたことなど知らずに3ケ月を経過して、被相続人が残した借金や売れない土地など負の遺産を相続する恐れがあります。相続放棄は相続人が単独で手続き出来てしまうデメリットにもなります。 常識的に考えても放棄をする場合は他の相続人にその旨を伝えておくべきでしょう。
今年1月末に発売以来2週間で10万部を突破した話題のビジネス書を紹介致します。投資の神様と言われるジム・ロジャースが著した「お金の流れで読む日本と世界の未来」という本です。この本を読んでお金を儲ける投資の方法を学ぼうと考えている人は少ないと思います。彼の未来予測を知りたいと思う人が大半です。ジム・ロジャースは未来を予言する人ではありません。歴史学の視点に立ち精緻な手法で未来を予測する人です。彼はこれまでリーマンショック、中国の台頭、トランプ大統領の当選、北朝鮮の開国などを事前に予想して来ました。然し、世の中は誰一人として彼の意見に耳を傾けず「君は狂っている」の一言で片付けていたそうです。その彼がどういう予測をしているか本書の一片を紹介致します。
◭私は大の親日家だが、日本の未来は暗く投資に値しない。少子高齢、経済力の弱体化、過剰な規制、財政の破綻状態などで衰退の道を歩んでいる。もし私が10才の日本人なら将来を考え、日本を離れて他国に移住する。日本を再興させようとするなら力を入れるのは農業、教育産業、観光産業、移民の受け入れだ。
◭脱出先は、韓国・中国・ベトナム・コロンビアを推挙する
◭5年後のアジアで最も幸福になれるのは北朝鮮・韓国の統一国家だ。世界で最も繁栄し刺激的な国になる
◭今後1~2年で私が生きて来た中で最悪の経済危機が起きる
紙幅の関係でここで紹介を終えますが、本書は全体的に読み易く、頷かされるポイントも幾つかありますのでご興味ある方はご一読下さい。折りしも2月28日の米朝会談は決裂しましたが彼にとっては雑音という捉え方なのでしょうか?
【ジム・ロジャース】 ジョージソロス、 ウォーレンバフェットに並ぶ世界3大投資家の一人。名門エール大学とオックスフォード大学で歴史学を修める。「歴史を学べば未来を予見できる」という自らの理論を確立した。ウォーレンバフェットと立ち上げたクォンタムファンドは10年で4200%という驚異的な利益を上げた。今の奥さんは3番目の奥さんで60歳で初めて子供を持ち現在は2女の父親。家族で中国語を勉強しようとシンガポールに移住。米国アラバマ州出身。76歳
日時:H31年4月28日(日)14:00~16:00
題目:相続勉強会第5期生 ⑤回目 「生命保険を100%活用する方法」
講師 :当社代表・上級相続コンサルタント 小山哲央
日時:H31年5月26日(日)14:00~16:00
題目: 相続勉強会 第5期生 ⑥回目 「相続発生後の対策」
講師 :当社代表・上級相続コンサルタント 小山哲央
日時:H31年6月23日(日)14:00~16:00
越谷市共催:市民講座・出番です!わがまちNPO
「相続入門」知っている・知らないが大きな差
講師 :当社代表・上級相続コンサルタント 小山哲央
初めて相続を学ぶ方に最適な越谷市と共催の勉強会
ページ作成日 2019-03-21
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